炭素循環型社会におけるマツの役割とは?

ロジンがとれるマツの木は持続可能な天然資源。光エネルギーによって植物が生きるために必要な養分を作るとともに、温室効果ガスである二酸化炭素(CO₂)を吸収します。炭素循環社会の実現が喫緊の課題である今、マツが果たす役割はどのようなものがあるのでしょう?


目次[非表示]

  1. 1.炭素循環とは?
  2. 2.炭素循環型社会とマツが果たす役割
  3. 3.バイオマス素材;ロジンの可能性


炭素循環とは?

炭素循環とは、炭素が生物、大気、海洋、陸の間で交換されながら循環するプロセスのことです。大気中にある炭素を用いた植物による光合成、海洋生物による生命活動など、長年の積み重ねによって土壌内に有機物(燃焼すると二酸化炭素が発生する物質)が蓄積され、化石燃料が作りだされます。ヒトの生産活動によって多くの二酸化酸素が大気中に排出され、蓄積されることから、炭素循環型社会の実現に向けて、大きな課題が立ちはだかります。



この図のように炭素が循環されるはずなんだね。ヒトの生産活動によって、大気中の二酸化炭素量が大幅に増えてしまうと循環自体がうまくいかないような…。

あっという間に、二酸化炭素の排出量>二酸化炭素の吸収量になってしまうよ。そうならないためにも、様々な工夫が必要になってくるの。


炭素循環型社会とマツが果たす役割

炭素循環型社会においては、排出する二酸化炭素量とその吸収量が同等になることを目指しています。そのためには、ヒトの生産活動による二酸化炭素量を減らしつつ、再生エネルギーの利用、自然環境の整備等が必須となります。


森林認証マークがついた商品を買ってみたり、ボランティアで植樹活動をしてみたり、身近で出来ることは結構あるね。

植樹活動でいえば、荒川化学工業では2016年から「マツタロウの森」プロジェクト*¹で植樹活動を実施しているよ。植林本数6.160本で8.10トン(1,000本あたり約1.3トン)のCO₂吸収量が認定されていて、森の成長とともにデータがとれてきているよ。


*¹岡山県矢掛町の町有林。2016年に「企業との協同の森づくり」事業の趣旨に賛同し、アカマツの植栽やキノコ栽培、自然観察などに取り組んでいる。

(↓2024年3月時点)


1世帯が1年間で排出するCO₂排出量が2.57トン*²だから、まだまだ足りないけど、針葉樹は樹齢が若く、成長期のときほどよくCO₂を吸収するみたいだから植樹によって成長期の木を意識的に増やすことが大事だね。

*²参考:環境省(令和4年度家庭部門のCO²排出実態統計調査結果についてhttps://www.env.go.jp/earth/ondanka/ghg/kateiCO2tokei.html






バイオマス素材;ロジンの可能性

マツは再生可能な天然資源です。地面にマツの種が落ちて自然に成長するもの、植樹され新たに成長していくものなど、半永久的に地球に存在します。マツの木から採取できるロジンも、再生可能なバイオマス素材であり、様々な製品に生まれ変わります。

 ロジンの用途はインキのにじみ止め(サイズ剤)や粘着・接着剤用樹脂、合成ゴム重合用乳化剤など、多岐にわたっているね。

ロジンの特長を活かした開発品も手掛けていて、カスタマイズにも対応しているよ。



ロジンとは?|資料ダウンロード|荒川化学工業株式会社


荒川化学が培ってきた技術 技術・事例紹介|資料ダウンロード|荒川化学工業株式会社




炭素循環社会にも貢献しているマツとバイオマス素材であるロジン

サステナブル素材を使って環境負荷を低減してみませんか?


荒川化学工業株式会社
荒川化学工業株式会社
荒川化学グループは、1876年(明治9年)の創業以来、天然樹脂ロジン(松やに)の化学を起点に140年以上の歴史を歩み続けている素材メーカー。 ロジンに代表される持続可能な天然資源へのこだわりと、永年にわたり培ってきた独自の技術を用いて、製紙用薬品、印刷インキ用樹脂、粘着・接着剤用樹脂、IoTを支える電子材料などの身近な暮らしへ貢献する製品を開発・提供している。

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